この記事を読んで、Windows Vista について思い出した。(Windows Vista の存在そのものを思い出したというべきか。)
私はマイクロソフトのソフトウェア開発の手法は非常に評価しています。というか、尊敬しているかも。ユーザビリティテストやテストエンジニアに対する姿勢、ジョエルテストなど、すばらしいアイディアに満ちています。特に Visual C++ の開発チーム(
ソフトウェア開発のダイナミズム参照)はすばらしい。
おそらく世界最高の開発チームを抱えているはずのマイクロソフトが、Windows Vista の開発にはかなり苦戦したようです。延期につぐ延期、縮小につぐ縮小、非常に残念です。
Windows開発責任者J・オールチン氏、Vista発売までの悪戦苦闘を振り返る(前編) - CNET Japan より
セキュリティ、検索、写真、音楽--すべてが非常に改善されていると同氏は語っている。
これらの改善はすばらしいことだと思います。おそらく、Windows Vista の開発は史上もっとも難しいプロジェクトで、ある種の記念碑的ソフトウェア開発(適応型ソフトウエア開発より)といえるかもしれません。それだけの偉業(ある種の皮肉です)を成し遂げているのに、最近の Apple や Google に感じるパワー(あるいはライフスタイルを一変させるような破壊的なもの)のようなものを感じません。これほどのエネルギーを費やす必要があったのかなぁ・・・。
とはいえ、私としては Windows Vista は普及して欲しいと思います。初期の製品ビジョンが達成されなかったことは残念ですが、この OS 上に載せてみたいサービスはあるので。