有名なブログから話題を引っ張ってくるのもなんですが、
ビルゲイツの面接試験-ビジネス編を読みました。
【1】 チープ革命の波は企業だけでなく個人にまで押し寄せている。個人が会社に属さずにウェブでビジネスをして十分に食って行くことができる時代が来ようとしている。
【2】 クレジット・カード詐欺やフィッシング詐欺が増えた結果、消費者がオンラインで個人情報を与えることにとても慎重になっている。その結果、Amazon、Wallmartなどの「信頼できる大手e-コマースサイトでしかオンライン・ショッピングをしない」消費者が増えている。
この一見矛盾する二つの情報をあなたならどう解釈するか、そして、そこに何らかのビジネスチャンスを見出すことができるか、というのが今回の問題である。
足りない頭を使って、考えてみることにします。ここでは、私は個人の立場に立って回答します。つまり、ある程度の規模を持った企業の立場からは回答しません。
さて、この問題【2】の記述は微妙に問題のすり替えを行っています。「ウェブ上のビジネス=オンライン・ショッピング」という図式を作って、一般的な消費者は大手サイトからしかものを買ってくれないから、個人がウェブ上でビジネスがしにくいと言っているようです。【1】と【2】は矛盾していません。
まずは、問題文【1】を信じましょう。「個人が会社に属さずにウェブでビジネスをして十分に食って行くことができる」のです。ウェブ進化論的な話題になりますが、今はウェブの進歩によって富の分配メカニズムが変わり、消費者がものを買うお金だけではないお金(主に企業の広告費や販売費)を、サービス提供者が利益として得られるようになっています。典型例としては、アドセンスやアフィリエイトです。チープ革命の一面の本質は、大手の Google や Amazon が集金メカニズムを構築していて、個人がその集金メカニズムを投資なしで利用できるようになったことだといえるでしょう。収益モデルが投資なしに構築できるから、個人でもビジネスが始められるというわけです。
しかし、個人が起業するために、アドセンスやアフィリエイトから利益をあげられるようなウェブサイト(ブログ)でも作るといったら、回答としては少々つまらないですよね。もしそうだとすると、個人でビジネスをするにはみんな物書きになれって言っているようなもので、ビジネスチャンスと呼べるものではないでしょう。ただ、私はこの回答には一つの本質が含まれていると考えています。それは、ウェブによって「面白い(役に立つ)ものがあったら少ない初期投資でもお金になる仕組み」が生まれたということだと思います。
というわけで、つまらない結論を言うと、面白い(役に立つ)ものを作って、集金メカニズムは既存の大手のものを利用して、初期投資を小さくしましょうということで。
それにしても、「ウェブ上のビジネス=オンライン・ショッピング」に向くような定番的な入金システムはほしいですね。ある程度の規模を持った企業なら、一番のビジネスチャンスはここと見るべきなんじゃないかなぁ・・・。